レプリソーム旅行記Vol.20 Naismith Basketball Hall of Fame Part 3
- 1Fでは・・・
- 1Fを見ると、この日は少年達によるバスケットボールクリニックがある模様。
コートには出られないので、その周りをご紹介します。
- ジャムセッションさながら
- 壁には、NBA選手達の姿を捉えたバナーやパネルが飾られ、クリニックコート脇には、ジャムセッションさながらの、高さの異なるゴールが設置され、ダンクを楽しむ子供達であふれかえっています。
- トリビア・チャレンジ
- こんなものもできました。
あいにく、先客がいるため撮影はできませんでしたが、「トリビア・チャレンジ」という名前から察するに、バスケットボールの知識を試される物のようです。
- トリビア
-
それでは、この旅行記からもトリビアを1つ。
画像の2つのバスケットゴールは、このHall
of Fame 2Fに、それもかなり天井に近い場所に展示されているものです。
最初は、桃の収穫カゴだったゴールは、シュートが決まったらボールがそのまま落ちてくるように、底に穴が開けられ、のちに金属のHOOPに置き換えられ、更にその背後にはボードが付けられました。
このボードは何のために付けられたかというと、ヒントはゴールが固定されている「手すり」にあります。
手すりがあるのは、ただの偶然の飾りではなく、バスケットボールが考案された当時は、体育館の中二階ともいうべきバルコニーの手すりに、ゴールが釘で固定されていました。
このバルコニーには、試合を観る観客がたむろし、時に彼らは、手を伸ばしてシュートが決まるのを邪魔をしました。
ボードは、そんな観客の妨害から、シュートならびに試合を守るために付けられた物です。
- 歴代のバスケットゴール
-
そして1Fには、歴代のバスケットゴールが、実際にシュートができるように展示され、その1つ1つを見比べると、進化しているのが見てとれます。
- 終了です
-
今回の旅行記は、ここで終了です。
NBA、NCAAのみならず、バスケットボールの歴史が一堂に会しており、華やかな・豊かなコンテンツを有する
Hall of Fame。
その実態には、独自の努力だけでなく、選手や監督、関係者や個人など多くの人々の提供・協力があり、展示品1つ欠ければ、その分だけ
Hall of Fame の魅力は減ってしまいます。
「バスケは5人のうち誰が欠けても成り立たない」
この精神の基に、この Hall of Fame が成立している、そう感じられました。
- おまけ
-
今回の出張では、例年になく大量の買い付けとなり、通常サイズのレンタカーは商品で満載。
運転する筆者が一人、かろうじて乗れるほどのスペースしか残っていませんでした。
また、悪いことに、商品の最終梱包が済んでおらず、大小様々な箱に分かれて車載されています。
巨大な箱が数個に加え、多数の小さな箱をレンタカー屋のシャトルバスに載せて空港で下ろし、カートで何往復もしてチェックインロビーまで運搬というのも、いささか現実味がありません。
商品を巨大な箱に詰め直す必要がありました。
時は、雪が降ったあとの12月。
屋外でその大きな箱を作ろうにも、ガムテープが粘着力を失うほどの低い気温だったため、レンタカー屋の事務所で場所を借りて作業するしか方法はありません。
唯一、不幸中の幸いは、もう深夜0時だということでした。
レンタカー屋の事務所を訪れる客はほとんどなく、事情を話し、許可を得て箱を作り始めます。
ひと安心です。
とはいえ、見知らぬ外国人が「箱を作る」と称して作業する風景は、レンタカー屋の日常ではほとんどないはずです。
もちろん、こちらにはやましい所は何もないのですが、本来、彼らが負担すべきではない物を負担させていることは、よく認識していました。
(不安にさせてないかな・・・)
そう思い、バッグから取り出したのは、日本から持ってきたキャンディ。
「あの・・・つまらない物ですが、場所をお借りしている、気持ちばかりのお礼です」と言って手渡すと
「日本のキャンディ?ありがとう」と、女性係員達は快く受け取ってくれました。
気がかりなことを解消し、集中して10分で箱を作り上げるのですが、この時、何やら彼女達は私を指差し、同僚と思われる男性と話をしていました。
「あの彼が・・・」
何を言っているかは断片的にしか聞こえませんが、きっと、「日本のキャンディだって」と物珍しさを談笑している程度にしか思っていませんでした。
箱を作り終え、改めてお礼を彼女達に告げからシャトルバスのバス停に出ると、さきほどの男性数名が私を取り囲むように現れ、私と共にシャトルバスへ同乗します。
(ああ、さっき彼女達は私と一緒にバスに乗って帰宅しろ、と彼らに伝えていたのか)
(アメリカの人って自家用車の人ばかりじゃないってことかな?)
こう思っていましたが、とんでもない誤解でした。
空港の停留所が近づいて来ると、一人の男性が叫びます。
「おい、あそこに野良カート(本来、有料ですが、誰も使っておらず放置されたカート)があるぞ」
そして、バスが停まるや否や、全員で一斉に商品の入った大箱を運び出し、カートを持って来てくれたのでした。
何が何だかわからないまま、驚きで立ち尽くす私にひとりの男性が握手を求めます。
「キャンディごちそうさま。この先の旅も気をつけて」
この言葉でようやく事態を理解しました。
私からキャンディを受け取った彼女達は、彼らに「私の力になるように」と指示してくれていたのでした。
次々と「ごちそうさま」、「 Thanks 」、「
Have a Good Night 」と口にして、代わる代わる私に握手を求める彼らに、
「どうもありがとう。 In Japanese "Thank
you very much"(日本語の Thank you very
much だよ)」
と一言だけ、自分の今の気持ちをストレートに彼らに伝えるためにも、自分の国の言葉で厚くお礼を述べました。
シャトルバスに乗り込んで事務所へと戻る彼らを見送りながら、肌の色、目や髪の色、話す言葉などまるで違っても、感謝する気持ちは同じなんだと思うのでした。
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