色々なメーカーの存在=種類の多様性 NCAAグッズにおいては、色々な会社がライセンスを保持し、独自の商品を開発しています。 これは同時に、Tシャツなど、1つの商品カテゴリーをとっても、ライセンス保持する会社の数だけ、商品の種類が存在することを意味しています。 下の、4種類のTシャツのプリントデザインをご覧下さい。
いずれも、「ノースカロライナ大学のスカイブルーのTシャツ」という点では同じですが、
と生産メーカーごとで、それぞれ独自のコンセプトと特色があり、「スカイブルーのTシャツ」という限定された条件下でも更に、各々の個性があることがわかります。 こうしたことからも、メーカーの数だけ(厳密にはデザイナーの数だけ)、商品に様々な種類が出てくること、また、同じスカイブルーといっても、コントラストや明るさが異なり、色にも種類が複数存在していることも、おわかりいただけるかと思います。 大学ロゴの多様性=デザインの種類の多様性 最近のNBAでも増加傾向のあるロゴの種類。セルティクスのレッド・アワーバック氏のロゴ 例えば、ノースカロライナ大学です。
画像の通り、左から、North Carolinaのイニシャルを重ねたもの、羊のロゴはリアルなものと、コミック調のものとがあり、更に前者をあわせたロゴ、かかとにタールのTar Heelsを模した足ロゴ、そして足ロゴとUnivarsity of North CarolinaをイニシャライズしたUNCとをあわせたもの、メジャーな物として計6種類が存在します。 この事もグッズのデザイン多様性の一翼を担っています。 ![]() 上の図をご覧下さい。 6種類のロゴがあった場合、ロゴをプリントしたホワイトのTシャツを作ると、6通り作れることになります。また、Tシャツの生地の色を変えたり、ロゴのレイアウトや、Tシャツ全面にプリントするなど工夫を凝せば、更に何種類かの商品が誕生することになります。したがって、ロゴの多様性がそのまま商品デザインの種類に、そのまま反映され、ロゴの多様性=デザインの種類の多様性になることがわかります。 また、これはノースカロライナ大学だけに限ったことではなく、同州のお隣の大学であるDUKE大についても5種類あります。
デザインと傾向 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 上の5つの画像をご覧下さい。 大学のみならず、LAやNYやシカゴなどアメリカの主だった大都市でも販売されているノースカロライナ大学Tシャツのデザインです。 いずれも、ロゴマーク・大学名・チーム名・バスケットボールを組み合わせ、独自のデコレーション(文字にアーチをかける、アクセントのラインを入れる、レイアウトを工夫するなど)を加えた造りをしているのが、おわかりになるかと思います。 対象の販売地域が、ほぼ全米であることからも、アメリカのどの地域でも販売できるような、一般・万人向けを意識したデザインであるように思われます。 デザインと傾向―地元の感情 上の物に対して、下の商品は大学あるいは所在する都市のみでしか販売されていないデザインのTシャツです。 応援のメッセージ「Go Heels」や、大学に対する気持ち「I (Love)」が描かれており、上の画像の物と比べて、少し感情移入していることがわかります。 また、「"Git-R-Done"」と書かれたデザイン。 GitはGetの方言で、正式には「"Get-R-Done"」になりますが、直訳すると、「Rを成し遂げよう」という意味です。これは、05-06シーズンにノースカロライナで買い付けてきた物で、その前年度に同大学は優勝を果たしました。 そこで、この「R」をRepeatと解せば、「Repeatを成し遂げよう=繰り返し優勝しよう」ということになり、この商品が、ここまで強く感情移入できる、地元のファン向けに作られている(=地元・大学限定の商品)のが考察できます。 ![]() 更にこちらの商品も、大学のみなど限定地域でしか販売されていないデザインです。 ![]() フロントのプリントは、 『NC>DUKE:ノースカロライナ大の方が大きい(=強い)というのは、誰にでもわかる初歩的な算数だろ?』という意味で、 背面には、 『Greater Than U(You):俺らは強い』とプリントが入っております(ちなみに不等号 > が逆に向いた、DUKEの方が強い、もあります)。上の商品に比べ、DUKE大学を引き合いに出すことで、更に感情移入し、徐々に語調が強くなってきています。 ![]() こちらの商品の背面には、 『つづりは似ているけど、Winning(勝利)と、Whining(グチを言って嘆く)との違いだよ』 という内容の文面と、DUKE大学のロゴが入った服を着た子供が泣いている様子が、プリントされております。 つまり、「嘆くのはDUKE大(とDUKE大を応援している人)で、勝利するのはオレ達ノースカロライナ大だ」という、強烈なユーモアを描写したTシャツです。もう少し、意地悪く意訳するなら、「(オレ達が勝つんだから)DUKEの物を着て応援なんかしてるから嘆くことになるんだ」といったところでしょうか。DUKE大学を比較対象にして、かなり露骨に自分達を持ち上げているのがわかります。 ![]() ![]() ![]() ![]() ここまでくると、もう何も言うことはないでしょう。 背面に、『悪いといえばノースカロライナ州立大学、醜いといえばDUKE大学、そして良いといえばノースカロライナ大学である』という意味の文面がプリントされております。ご近所に所在する地元の大学同士でないと、商品化できないようなきついユーモアが盛り込まれております(こちらも逆のパターンがあります:右画像)。上の画像にはありませんが、フロントにも更に、『ノースカロライナ大学ターヒールズはGood』と書かれています。 地元の感情とNCAAのシステム では、ここまで公然と罵り合えるノースカロライナ大学とDUKE大学やノースカロライナ州立大学との関係は、険悪なのでしょうか。NBAでも、ファイナルでの対戦相手でもない限り、公然と「●●をやっつけろ」とは言いません。今季07-08シーズンファイナルで、「Beat L.A. :L.A. (レイカーズ)をやっつけろ」と書かれたTシャツを着たファンを、ご覧になった方も多いかと思います。 シーズン中に獲得した勝率で、東西カンファレンス各上位8位・計16(16/30チーム)チームの最終トーナメント出場が決まるNBAに対し、300以上のチームが存在するNCAA※では、基本ルールとして、「各カンファレンスの1位だけが出場確定」とされています(65/300チーム:2位以下でも、協会の選考でトーナメント出場となる大学もあります)。 そのため、同じカンファレンスに属するチーム同士は、自チーム以外は、必ず倒さなければならない相手であるということになり、こうしたNCAAの制度が、同じカンファレンスの身近なチームへの対抗心を駆り立てる一因となっています。そして、その気持ちが、上でご紹介したような商品デザインとなって、具体的に表れていると考えられます。 ※NBAではカンファレンス(各15チーム)-ディビジョン(各5チーム)の編成ですが、NCAAの場合ディビジョンI(300〜チーム)・U・V-カンファレンス(10チーム前後)のように、階層の呼称やチーム総数が異なっております。 地元の人々 旅行記でも触れてきましたが、アメリカにおけるスポーツとその所在地との結びつきはとても強く、日本でいうところの関西地区と阪神タイガースのような関係です。そして、ここまで大学同士が公然と罵り合えるのなら、その近隣地域の人間関係はどうなのでしょうか。
地元のデザインと感情 その2:地元だからできる
まとめ
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